ぼくの伯父さん
1952仏
監督:脚本: ジャック・タチ
脚本:ジャック・ラグランジェ
撮影:ジャン・ブールゴワン
美術:アンリ・シュミット
出演:ジャック・タチ/ジャン・ピエール・ゾラ/アラン・ペクール/ドミニク・マリ
この映画は、軽いタッチの曲とともに、ひょうきんなおじさんが出てきて、
近代的な階級の家と、下町のアパートを行ったり来たりする、
全体的にコメディーな映画だった。
色彩や、カメラのアングルが良かった。
中でも気に入っているシーンは、アパートの自分の部屋までたどり着くまでのシーンで、
そのアパートのつくりが面白いから、下のガラス窓から足が見えたり、
どこに行くんだろう?と目が離せなかった。
子どものいたずらや、家族が見栄をはる姿や、
失敗を隠そうとする姿が描き出されており、
それは、完璧でない人間の姿を、オモシロおかしく描いているようだった。
だから、劇的なストーリー展開というのはなく、
ただ、『こういうことあるよねっ』とクスクス笑えるような作品だった。
それにしても、未来を描く映画というのは、面白い。
この映画は1952年に作られたらしいが、未来の生活を真剣に予測している。
ボタン1つで引き出しが開いて、コップが出てきたり、
そこまで、サイバーチックなのか?というほど、未来に対しての予測がなんだかおかしい。
半分当たっていて、半分はずれているような。
ただ、このような映画は、実際の街でロケが行われているわけで、
いくら1つの一軒家をサイバーチックにしても、どこか、未来的ではない
むしろ昔の雰囲気がして、そこになんだか、安堵感を持ってしまったりする自分がまたおかしい。
この映画を見て、人間観察をして、その人間のおかしさをポジティブに笑ってしまう
そんな経験をした。
0 件のコメント:
コメントを投稿